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令和6年度 卒業証書授与式

3月3日、三条東高等学校体育館にて卒業証書授与式が挙行されました。

卒業生228名が担任教諭に続きクラスごとに入場、国歌斉唱の後、1組から順に担任が1人ずつ名前を読み上げ卒業生は返事をして起立しました。クラス全員の名前を呼び終えるとクラス代表が登壇し、小堺校長から卒業証書が授与されました。

式辞で小堺校長は、詩人の故・大岡信の随筆「言葉の力」を引用し、「筆者は、京都嵯峨の染織家・志村ふくみさんの工房で桜色の糸で織った着物を見たとき、その美しいピンク色の糸が、花びらからではなく、黒っぽいごつごつした樹、しかも桜の花が咲く直前の樹の皮から取れると聞いて驚いたという。桜は、間もなく花が咲こうとする時期に樹木全身で桜色になろうとし、咲くときには全身で花びらに色を注ぎ込んでいる。花びらの色は、幹の色、樹皮の色、樹液の色であり桜の樹全体の色だという。言葉の一語一語は桜の花びら一枚一枚と同じ。言葉はそれまでのその人の生き方、考え方がすべて凝縮されている。桜が全身ピンクになるように、体全体で懸命になって最上の美しい生き方を模索したいもの。口先、その場しのぎではなく、そんな生き方を重ねていきたいもの。皆さんは3年間で夢や希望を自分の幹に蓄えてきました。今こそ蓄えた花びらを開花させる時、将来の希望に向けて逞しく未来を切り拓いていってください。」とエールを送りました。

送辞で在校生代表は、学校生活での卒業生との思い出を振り返った後、「現代社会は進化するテクノロジーやグローバル化によって絶えず変化しています。そんな社会で私たちはさらなる成長や問題解決のため急速な社会の変化に適応していかなければなりません。この3年間、常に学び続ける姿勢や協力・共感する力を育まれてきた皆さんなら、きっと社会の変化にも柔軟に適応していくことができると思います。変化を恐れずに進めば新しい自分に出会い自己実現を叶えることに繋がっていくことでしょう。自分らしさを忘れず、夢や希望に向かって進んでください。」とメッセージを贈りました。

答辞で卒業生代表は、新入生の頃の希望と新型コロナウイルスでの不安などが入り混じった気持ち、体育祭や文化祭、生徒会活動での運営などの思い出を振り返り、「私たちは、この3年間で多くのことを学び、経験してきました。これから先に続く私たちの未来にはたくさんの困難が待ち受けていると思います。そんなときにこそ、高校生活で得た笑いたい時には笑って、ダメな時には怒って、悲しい時には共に泣くことができる友人と、高校での学びや経験を思い出し、それぞれの道を強く歩んでいきます。」と決意を述べ、教職員や家族に「これまで本当にありがとうございました。これからはその恩を成長した姿で返していけるように頑張ります。」と感謝を告げました。そして後輩たちには「皆さんは一人ではありません。つらい時、苦しい時、逃げたいと思った時、相談にのってくれる、また支えてくれる友達や家族、先生方がいるはずです。積極的に助けてもらいましょう。そして次は自分が誰かを助ける番です。自分の信頼できる人たちと協力し合い、支え合い、最高の学校生活を送ってください。」と呼びかけました。

力強く校歌を斉唱した後、卒業生は吹奏楽部の演奏曲「正解」(RADWIMPS)と共に満場の拍手の中を退場、式典は約1時間で終了しました。